30代後半になって、営業から事務職へ異動することになった。
それまで10年以上、営業の仕事を続けてきた私にとって、事務職への異動は大きな変化でした。
営業の仕事が嫌いだったわけではありません。
お客様から直接感謝されることもありましたし、営業だからこそ経験できたこともたくさんあります。
ただ、この先もずっと営業を続けていくのかと考えたとき、少しずつ不安を感じるようになりました。
そんな中で、私は簿記の勉強を始め、簿記2級を取得しました。
その後、社内で異動を希望し、経理の仕事を経験することになりました。
もちろん、資格を取れば必ず異動できるわけではありません。
私の場合は、会社の人員状況やタイミングにも恵まれたと思います。
それでも、何も準備していなかったら、異動の機会をつかむことはできなかったかもしれません。
今回は、30代後半で営業から事務職へ異動した私が、異動に向けてどんな準備をし、どのように行動したのかを書いていきます。
1.まずは、この先も営業を続けるのか考えた
事務職への異動を考えるようになったきっかけは、営業の仕事をこの先も続けていくことに不安を感じたことでした。
私は大学卒業後、営業の仕事を中心にキャリアを積んできました。
法人営業を10年以上経験し、お客様との関係を築くことや、相手の要望に応えることにやりがいを感じる場面もありました。
一方で、営業の仕事には売上目標があります。
数字を追いながら、お客様の要望にも応えていく。
そうした働き方を、この先も続けていけるのだろうかと考えることが増えていきました。
もちろん、営業の仕事がすべて嫌だったわけではありません。
ただ、30代後半になり、これからの働き方を一度見直したいと思うようになりました。
そこで考え始めたのが、営業以外の仕事を経験することでした。
当時は、すぐに転職すると決めていたわけではありません。
まずは、自分がどんな仕事に興味を持てるのか、どんな働き方をしたいのかを考えるところから始めました。
2.簿記を学び直し、簿記2級を取得した
営業以外の仕事を考える中で、私が取り組んだのが簿記の勉強でした。
学生時代は商業科で簿記を学んでいましたが、当時はそれほど興味がありませんでした。
勉強が得意だったわけでもなく、簿記に対して苦手意識もありました。
そんな私が、社会人になってから改めて簿記を勉強することになりました。
きっかけは、営業以外の仕事に就くために、何か準備をしておきたいと思ったことです。
経理の仕事に興味を持ち、まずは簿記3級から学び直し、その後、簿記2級を取得しました。
勉強を進める中で、学生時代にはよく分からなかった内容も、社会人になってからだと少し違って見えることがありました。
仕事で使われる言葉や会社のお金の流れを知ることで、以前より理解しやすくなった部分もあります。
もちろん、簿記2級を取得したからといって、すぐに経理の仕事ができるわけではありません。
それでも、未経験の仕事に挑戦するための準備として、簿記の勉強は自分にとって意味のあるものでした。
【30代後半で簿記2級を学び直した理由|学生時代は苦手だった簿記がキャリアチェンジにつながった】
3.資格を取っただけで終わらせず、社内で異動を希望した
簿記2級を取得した後、私は社内で異動を希望しました。
当時の会社では、経理の担当者が突然退職することになり、経理の仕事を引き継ぐ人が必要な状況でした。
私は以前から営業の仕事を続けることに悩んでいたため、管理部門の上司に相談し、経理の仕事を担当したいと伝えました。
そのとき、簿記2級を取得していたことも話しました。
結果として、経理の仕事を担当する機会を得ることができました。
振り返ると、これはかなり恵まれたタイミングだったと思います。
資格を取得したから異動できたというよりも、会社の人員状況と、自分が異動を希望していたことが重なった結果でした。
もし経理の担当者が退職していなければ、同じように異動できたかどうかは分かりません。
それでも、自分の希望を伝えたことで、実際に仕事を変えるきっかけが生まれました。
資格を取って終わりにするのではなく、その資格をどう活かしたいのかを考え、行動することも大切なのだと感じました。
4.異動が決まってからも、仕事を覚えるための準備が必要だった
経理の仕事を担当することが決まったとき、私は簿記2級を取得していたので、ある程度は仕事を理解できるのではないかと考えていました。
しかし、実際に働き始めると、勉強してきたことだけでは対応できない場面がたくさんありました。
会社独自のルールや過去の処理方法、会計システムの使い方など、覚えなければならないことが多くありました。
さらに、私の場合は前任者が突然退職したため、十分な引き継ぎがない状態で仕事を覚えることになりました。
最初は、何が分からないのかすら分からない状態でした。
そのため、過去の資料や共有パソコンのファイルを確認しながら、少しずつ仕事を覚えていきました。
簿記の勉強は役に立ちましたが、実際の仕事では、知識を身につけることと、会社のやり方を覚えることの両方が必要でした。
未経験の仕事に移るなら、資格取得だけで準備が終わるわけではありません。
仕事を始めてからも、分からないことを調べ、確認しながら覚えていく必要があります。
【未経験の事務職に異動して仕事を覚えるまでにやった5つのこと】
5.これまでの営業経験も、活かせると考えるようになった
営業から事務職へ移るとき、私はこれまでの経験がどこまで役立つのか、あまりイメージできていませんでした。
営業と経理・総務では、仕事内容も必要な専門知識も違います。
そのため、事務職に移ったら、ほとんど一からやり直すことになるのだろうと思っていました。
実際、経理や総務の専門知識は新しく覚える必要がありました。
一方で、仕事を続けていくうちに、営業時代に身につけたことが役立つ場面もあると感じるようになりました。
例えば、相手の話を聞いて、何を求めているのかを整理すること。
相手に合わせて説明の仕方を変えること。
期限を意識しながら仕事を進めること。
こうしたことは、事務職でも必要になります。
特に総務の仕事では、社内のさまざまな人から相談を受けます。
相手が何に困っているのかを把握し、必要な情報を調べて対応する。
そのような場面では、営業時代の経験が活きていると感じます。
仕事が変わっても、これまで身につけてきた力を別の形で使えることはあります。
30代後半からでも、できることから準備する
私が営業から事務職へ異動するために準備したことを振り返ると、次のようになります。
- この先も営業を続けるのか、自分の働き方を考えた
- 簿記を学び直し、簿記2級を取得した
- 資格を取っただけで終わらせず、社内で異動を希望した
- 異動が決まってからも、仕事を覚えるために調べ、確認した
- これまでの営業経験も、新しい仕事で活かせると考えるようになった
もちろん、私の場合は会社の人員状況やタイミングに恵まれた部分もあります。
資格を取れば必ず異動できるわけではありませんし、同じ方法が誰にでも当てはまるわけでもありません。
それでも、今の仕事に悩んでいるなら、できることから準備を始めるのは一つの方法だと思います。
興味のある仕事について調べてみる。
必要な知識を少しずつ身につけてみる。
社内で異動できる可能性があるなら、相談してみる。
すぐに仕事を変えられなくても、準備を進めることで、選択肢が広がることはあると思います。
私自身、30代後半で営業から事務職へ異動しました。
異動してから大変なこともありましたし、思っていた以上に覚えることもありました。
それでも、営業時代に積み上げてきた経験が無駄になったとは思っていません。
キャリアを変えることは、これまでの経験をすべて捨てることではありません。
今まで積み上げてきたものを、別の仕事で活かせる可能性もあります。
もし今、営業の仕事を続けることに悩んでいるなら、すぐに答えを出さなくてもいいと思います。
まずは、自分がどんな働き方をしたいのかを考えてみる。
そして、できることから少しずつ準備してみる。
30代後半からでも、働き方を見直すきっかけは作れるのだと思います。


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