総務と経理の仕事はどう違う?両方を経験して感じた仕事内容と向き不向き

転職・異動

事務職と聞くと、総務や経理を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

どちらも会社を支える仕事ですが、実際に働いてみると、仕事内容や求められる意識には違いがあります。

私自身、営業職から事務職へ異動し、最初は経理を担当しました。その後、担当業務が変わり、現在は総務を中心に人事の一部なども担当しています。

経理を経験した期間は約半年と長くありません。それでも、両方の仕事に関わったことで、それぞれの違いを感じるようになりました。

この記事では、総務と経理の仕事内容の違いや、実際に働いて感じたこと、それぞれに向いている人の特徴について紹介します。

1.総務と経理は何が違う?

総務と経理は、どちらも会社の運営に欠かせない仕事です。ただし、主に扱うものが違います。

総務は、社員が働きやすい環境を整えたり、会社全体の運営を支えたりする仕事です。一方、経理は、会社のお金の動きを記録・管理し、数字を通じて会社の状況を把握できるようにする仕事です。

簡単に整理すると、次のようになります。

項目総務経理
主な役割会社全体の運営を支えるお金の動きを記録・管理する
主な業務備品管理、社内手続き、書類作成、各種調整など仕訳、支払処理、入出金管理、決算業務など
関わる相手社員、各部署、社外の関係者など社内の担当者、取引先、金融機関など
仕事の特徴幅広い業務への対応が求められる数字の正確性や期限管理が重要になる

もちろん、実際の仕事内容は会社の規模や組織体制によって異なります。総務が経理の一部を担当する会社もあれば、総務と経理が同じ部署になっている会社もあります。

私の職場でも、担当する業務によって仕事内容は変わります。総務と経理を完全に分けて考えるよりも、会社によって境界線が違う仕事だと考えたほうが実態に近いと思います。

2.総務の仕事を経験して感じたこと

総務の仕事で感じるのは、業務の幅が広いということです。

特定の仕事だけを担当するというより、社内で必要になったさまざまな業務に対応する場面があります。

書類の作成や管理、社内の手続き、各部署からの問い合わせへの対応など、仕事内容は一つに限られません。人事に関する業務の一部に関わることもあります。

その中で難しいと感じるのが、最初から仕事の全体像を把握できるとは限らないことです。

営業職から事務職に異動した当初は、そもそも何が分からないのかも分からない状態でした。総務の仕事でも、初めて担当する業務について、何を確認すればよいのか、どこに情報があるのかがすぐには分からないことがあります。

そうしたときは、手元の資料や社内に残っている書類を調べたり、必要に応じて関係する人に確認したりしながら進めます。

分からないことを聞けば、すぐに答えが返ってくるとは限りません。自分で調べて、情報を整理して、それでも判断できない部分を確認する。そうした進め方が必要になる場面があります。

また、総務では予定していなかった仕事や問い合わせが入ることもあります。目の前の仕事だけに集中するのではなく、何を先に対応するべきか考えることも大切です。

一方で、さまざまな業務に関わるからこそ、会社全体の動きが見えやすい面もあります。

決まった仕事だけを繰り返すというより、状況に応じて対応することが多い。それが、私が総務を経験して感じた特徴です。

3.経理の仕事を経験して感じたこと

経理を担当していたときに強く感じたのは、数字を正確に扱うことの重要性です。

会社のお金に関わるため、処理を間違えないことはもちろん、支払いや各種処理の期限を守ることも欠かせません。

そして、実際に仕事をしてみて戸惑ったのが、簿記のテキストで学んだ処理と、会社で実際に行われている処理が必ずしも同じではなかったことです。

簿記の勉強では、ある取引に対して、どの勘定科目を使って処理するのかを学びます。テキストには、取引の内容に応じた基本的な処理方法が示されています。

ところが、実務では、テキストで学んだとおりの勘定科目が使われていないケースもありました。

例えば、テキストではこの科目で処理すると学んだ取引が、実際の会社では別の科目で処理されていることがありました。

もちろん、何でもでたらめに処理しているということではありません。会社独自の処理や、これまでの運用上のルールなどが関係している場合もあります。

ただ、簿記を勉強してから経理の仕事に入った私にとっては、学んだ知識と目の前の処理が違うことに戸惑いがありました。

「テキストではこうだったのに、なぜ違うのだろう」と感じることもありました。

そんなときは、過去の資料を確認して、これまでどのように処理されてきたのかを調べました。それでも判断が難しい場合は、会計事務所に聞いて確認することもありました。

簿記のテキストで学ぶ知識は大切ですが、実務では、それだけですべての判断ができるわけではありません。会社でこれまで行われてきた処理を確認し、必要に応じて専門家にも相談しながら理解していくことが必要でした。

私は簿記2級を取得してから経理を担当しましたが、資格を取ることと、実際の仕事に対応できることは別だと感じました。

勉強した知識が役立つ場面はあるものの、実務では新たに覚えなければならないこともあります。これは、実際に経理を経験して初めて分かったことでした。

経理を担当した期間は約半年なので、経理全体を深く理解しているわけではありません。それでも、知識を身につけるだけでなく、実際の業務の進め方を覚えることも必要だと感じています。

4.総務と経理、それぞれに向いている人は?

両方の仕事を経験してみて、求められる力には共通点もありますが、特に意識したい部分は違うと感じました。

総務に向いている人

総務は、次のような人に向いていると思います。

  • 幅広い業務に抵抗がない人
  • 状況に応じて優先順位を考えられる人
  • 人からの相談や問い合わせに対応できる人
  • 分からないことを自分で調べ、必要に応じて周囲に確認できる人

総務では、予定していなかった仕事が入ってくることもあります。自分の担当範囲だけにこだわらず、必要なことに対応する姿勢が大切です。

また、最初からすべての仕事を知っている必要はありません。分からないことを調べたり、関係する人に確認したりしながら、一つずつ覚えていくことも重要だと思います。

ただし、何でも一人で抱え込む必要があるという意味ではありません。自分で調べることと、周囲に相談することの両方が必要です。

経理に向いている人

経理は、次のような人に向いていると感じます。

  • 数字を扱うことに抵抗がない人
  • 細かい確認を丁寧にできる人
  • 決められた期限を意識して仕事を進められる人
  • 一つひとつの処理を着実に積み重ねられる人

経理では、処理の正確性が重要になります。速く仕事を進めることだけでなく、間違いがないかを確認する姿勢も欠かせません。

また、簿記の知識は役立ちますが、資格を持っているだけで実務に対応できるとは限りません。会社独自の処理や仕事の進め方を理解し、実際の業務に慣れていくことも必要です。

もちろん、総務にも正確性は必要ですし、経理でも社内の担当者とのやり取りが発生します。どちらか一方だけに特定の能力が必要というわけではありません。

5.総務と経理、どちらを選ぶべき?

これから事務職を目指す人にとっては、総務と経理のどちらが自分に合っているのか、気になるところだと思います。

私の経験から考えると、幅広い業務に関わりながら会社全体を支えたい人は総務、数字を扱いながら専門的な知識を身につけたい人は経理に関心を持ちやすいかもしれません。

ただし、職種の名前だけで判断するのは難しいと思います。

総務でも専門的な手続きや法律に関わる仕事がありますし、経理でも社内の担当者との調整が必要です。実際の仕事内容は、会社によってかなり違います。

求人を見るときは、職種名だけでなく、具体的な業務内容や担当範囲も確認することが大切です。

また、今の会社で異動を考えているなら、社内にどのような部署があり、どんな仕事を担当しているのかを調べてみるのも一つの方法です。

私自身、営業から事務職へ異動したことで、仕事の内容だけでなく、仕事の進め方や求められる意識も変わりました。

最初から自分にぴったりの仕事を見極めるのは簡単ではありません。だからこそ、仕事内容を知り、自分が何を大切にして働きたいのかを考えることが、職種を選ぶうえでの第一歩になると思います。

まとめ

総務と経理は、どちらも会社を支える重要な仕事ですが、主な役割や日々の業務には違いがあります。

総務は幅広い業務を通じて会社全体の運営を支え、経理は数字を通じて会社のお金の動きを管理します。

私自身、営業職から事務職へ異動し、経理と総務の両方を経験するなかで、それぞれに異なる難しさがあることを感じました。

総務では、初めて担当する仕事について自分で調べながら進めることがあります。経理では、簿記の知識だけでなく、実際の会社で行われている処理を理解する必要がありました。

どちらにも共通しているのは、分からないことをそのままにせず、資料を調べたり、必要な相手に確認したりしながら仕事を進めることです。

どちらが楽か、どちらが優れているかということではなく、自分の得意なことや、どのような働き方をしたいかによって、合う仕事は変わってくると思います。

事務職への異動や転職を考えている方は、職種名だけで判断せず、実際の仕事内容にも目を向けてみてください。

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